香月 叶絵(こうづき かなえ)

「あたしは気にしてないから。二人で、楽しんでくればいいんじゃない?」



14歳 桜ヶ丘中学校3年2組
誕生日:1986年2月4日
血液型:B型
身長:156cm 体重:45kg 3サイズ:79-51-82
一人称:「あたし」

部活動:演劇部部長
委員会:図書委員
得意科目:国語、美術
苦手科目:理科


基本設定

 ツッコミは厳しいが人はいい、隆の友人。

 両親と妹・幸華との4人暮らし。誰とでも仲良くする幸華、心を許した者のみと付き合う叶絵という違いはあるが、根っこの価値観などは同じらしく、姉妹の仲はいい。

 体型に関しては身長・体重とも普通。ただ、その割には胸がやや小さく、妹の幸華によくからかわれている。本人は気にしない風を装っているが、実は言われるたびにかなりのコンプレックスを感じている。

 性格はとらえどころがない。決して暗くはないが、それほど社交的でもない。どうでもいい人間に対しては当り障りのない応対をするが、ある程度仲が良い者に対しては遠慮なくものを言う。得てしてツッコミ係となることも多い。傍から見るといい加減な部分も多いかもしれないが、自己管理に関してはしっかりしている。

 能力は学力・運動ともに平凡。ただ演劇部部長の名は伊達ではなく、舞台の上に立つと文字通り人が変わる。女子が圧倒的に多い演劇部の中では男役を演じることが多く、そういう意味での女子のファンも少なくないとか。ただ本人は役は役、自分は自分と分けているきらいがあり、自分の本質は女の子だという意識は常に持っている。


排泄関連

 重度の閉所恐怖症である。四方に出口がないたたみ一畳以下の密閉された空間に閉じ込められると、すさまじい恐怖を感じ、本能的にそこから飛び出してしまう。

 これで困るのがトイレである。個室はもろに上記の条件を満たす空間であり、中に入って扉を閉めようとした瞬間、心臓が倍以上の速さで脈打ち、ガタガタと脚がすくんでくる。排泄するどころか、個室の中にとどまることすらできない。
 したがって、ドアを全開に開け放ったまま用を足すか、トイレ以外の開放空間で排泄するしかないのである。

 家のトイレでは扉を開けてしている。妹の幸華も含め、家族はこのことを理解しているため、小用であれば大して気にせずにすることができる。しかし年頃の女の子でもあり、いくら肉親といっても、大便をしているのを見られるのは恥ずかしい。
 学校においてはもっと切実である。便意をもよおしたときは必死に我慢するものの、尿意の方は一日中我慢できるものではない。しかしトイレに行っても個室を閉めてすることはできず、ましてや開けてすることもできない。悩みぬいた末に彼女が選んだのは、人のほとんど来ない体育館裏で野小便をすることである。万が一誰かが来たらという思いは消せないが、それでも密閉空間の恐怖よりはましなのである。

 この閉所恐怖症の原因となったのは、小学校3年生の時の出来事である。

 朝からおなかをこわしていた叶絵は、家のトイレにこもったまま出られなくなってしまう。かろうじて回復し、遅刻扱いで学校に行くが、その日は避難訓練が行われる日。
 その存在を知らないまま授業が始まり、再びもよおしてしまった彼女は休み時間まで我慢してトイレに駆け込むことになる。
 しかし、いざ排泄を始めた瞬間に大音響で非常ベルが鳴り響き、同時に訓練用のスモークが焚かれはじめ、個室内にも入り込んでくる。訓練であることを知らない叶絵は逃げなければと意識するが、おさまらない便意と震える脚がそれを許してくれない。やがてその意識さえも、押し寄せる恐怖の前に飲み込まれて……。

 その事件以来、叶絵はトイレの個室に入ることができなくなってしまった。入ってドアを閉めようとすると、心の中であの時と同じ非常ベルの音が鳴り響き、あまりの恐怖に個室を飛び出してしまうことになる。一度だけ、家のトイレで幸華に外から閉めてもらうという実験をしたことがあるが、発狂しそうになっただけでなく、身体まであの時のことを思い出したのか、急にひどい下痢になってしまった。それ以来、恥をしのんで開けたまま、もしくは野外で排泄をしている。

 小学校高学年の頃は、個室に入らずに小便ができる男子がうらやましくてしかたなかった。髪も切り、服装もズボンにして、言葉遣いも女の子らしさのないものにしていった。が、ついには男子トイレに忍び込んで立ち小便を決行し、両足、下着、ズボンをびしゃびしゃにする大失敗をして、自分が女の子であることは変えられないんだと思い知ることになった。中学に入ってからは制服があることもあって、髪も伸ばし、無理に女らしさを消すことはしなくなり、その面での精神的安定は保てるようになった。だが、「個室恐怖症」という根本的な問題は解決できないままである。


人間関係
「隆君」……早坂隆
 一番仲のいい男子。位置付けとしては友達以上恋人未満。ただ、アクセントは常に未満の方に置かれる。

「白宮さん」……白宮純子
 完璧な女子。自分とは縁遠い存在。

「徳山さん」……徳山御琴
 体育館の裏で彼女と鉢合わせしたことがあり、それ以来何か気まずい雰囲気。

「舟崎さん」……舟崎史音
 裏方専業として戦力とは思っているが、練習もしないうちから舞台に立つことをあきらめる姿勢はどうかと思っている。

「幸華」……香月幸華
 妹。お互いに話し相手、相談相手である理想的な関係。ただ、社交性、体型、そして恐怖症などの点を考えると、どうしても劣等感を感じずにはいられない。

「美奈穂ちゃん」……遠野美奈穂
 妹の親友ということで昔から知ってはいたが、いざ部活で毎日顔を合わせるようになるとこれが可愛くて仕方ない。ときおり抱きしめたりなでなでしたいという衝動に駆られる。


所感

 腐れ縁タイプの女子です。お約束どおり主人公のことが好きかどうかはまだ秘密ということで。

 排泄設定に関してはかなり作りこんであります。閉所恐怖症はだいぶ初期から考えていたのですが、その原因を何にするか悩みました。結局効率よく下痢に結び付けられるということでこのような形にしましたが。

 演劇部部長ということで、叫ぶ時は迫力がほしいですね。その辺を考慮すると、声優さんは横山智佐あたりで。高山みなみも捨てがたいかな。


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