ぴーぴーMate Episode.4

飴色の天罰

「……っ……うぅっ…………」
 街路樹が青々と色づく5月、住宅街にある若葉台小学校の6年生の教室。
 先生の声とノートを取る鉛筆の音が響く授業中に、体の奥から苦しげな音を奏でる少女がいた。
  ゴロゴロギュルギュルギュルルルルッ!! ギュルッ!
  ギュルルルルルルッ!! ゴロッゴロロピィーーーグルルルルッ!!
(お腹痛い…………トイレ……行きたい…………でも…………)
 少女の名は北野結希。晴れた空模様とは裏腹に、彼女のお腹は雷鳴のような音を立てながら洪水のように水状の下痢便を直腸に送り込み続けている。今すぐにでもトイレに駆け込みたいほどの便意が彼女の意識を支配している。しかし、彼女は手を挙げてトイレに行かせてもらうことができずにいた。
(さっきも授業中にトイレに行ったのに……また行かせてもらうなんて……)
 3時間目の授業中にもお腹が痛くてトイレが我慢できなくなり、授業の中頃で真っ赤になりながら手を上げてトイレに行かせてもらった。先生は何も言わなかったが、意地悪なクラスメートの三崎さんが「北野さんまたトイレ? さっきの休み時間もトイレで下痢してなかった?」とからかってきて、泣きそうになりながら教室を飛び出してトイレに駆け込んだ。またトイレに行ったら今度は何と言われるか、結希には怖くてたまらなかった。
 ピアノの発表会の日にお腹を壊して下痢便を漏らしてしまったことをからかわれて深く傷ついてしまった結希は、5年生の3学期はほとんど学校に通うことができず、新学期になってやっと学校に通えるようになったばかりだった。この日は休んだ方がいいくらいの体調の悪さだったが、結希にはがんばって授業を受けなければいけない理由があった。この間出かけた明翠学園のオープンキャンパスで出会った、明るくて優しい少女との再会の約束。あの学校に行くには、決して簡単ではない入学試験をくぐり抜けなければならない。結希はもともと音楽以外の成績に自信がなかった上に、長期間休んだことで勉強も遅れてしまっている。それを少しでも取り返さなければならなかった。

「うぅぅぅっ……ぅぁっ…………」
  ゴロゴロロロロロロロピィーーーーーグギュルルルルルルルルルッ!! ギュルルギュルーッ!
  グギュゥゥゥピィィィギュルルルルルルルルルルッ!! ゴロッピィィグギュルーーーーーッ!
 しかし、結希の体は限界に近づきつつあった。お尻を強引に開かせようとする圧力が腸の奥から押し寄せてくる。鉛筆を持っていた手を離して、体を冷やさないように着ている長袖のシャツに覆われた腕で激しく鳴るお腹を抱え込む。本当はお尻を押さえたいが、教室でそんなことをしたら下痢が漏れそうなことに気づかれてしまう。
「…………北野さん、大丈夫? 具合が悪そうだよ。保健室行く?」
 後ろの席に座っていた少年が小声で結希に声をかけた。
「…………っ…………だ、だいじょう……ぶ……」
  ゴロギュルギュロロロロロッ!! グルルギュルグルルッ!
  ゴログルルピィィグルルピーーーーーグギュルルルルルルッ!! ゴロピィーーッ!
 結希はお腹を押さえたまま、泣きそうな声で答えた。お腹を壊していることを男子に気づかれるのは限りなく恥ずかしかった。
「無理しないで。……お腹痛いんでしょ。大丈夫、僕が先生に言ってくるから」
「え…………あ………………うん……」
 結希は、お腹が痛いことを気づかれていたことを知り、真っ赤になりながらもこれ以上隠せないと思って彼の提案に従った。
「…………先生、すみません。北野さんちょっと気分が悪そうなので保健室に連れていきます」
「え……? わかったわ。連れてってあげて」
 手を上げて静かに宣言した少年に、先生はすぐ許可を出した。
「はい。行こう、北野さん」
「う、うんっ…………っ…………」
  ゴロギュルピィーーッ!! ゴロッグギュルルッピィーーーーーッ!!
  ゴロッピィーーゴロゴログギュルーーーーーーーーーーーッ!! グギュゥゥピィィィィィィィィィィィィィィィゴロロロロロロロロロッ!!
  グピィグルルグルルギュルーーッ!! ゴロゴロギュルグピィーーーッ!
 結希は一瞬お腹から手を離して立ち上がった。直後に凄まじい腹痛が押し寄せてきて涙が浮かぶ。
「いいなー北野さん、拓也くんに保健室連れてってもらえて。あたしも連れてってもらおうかなー。あっ保健室じゃなくてトイレだっけ?」
「…………!!」
 羨望の皮を被った嘲笑の声を振り払うように、結希は真っ赤になりながら教室の外へ小走りに逃げ出した。

「北野さん、その……」
「…………あ、あのっ……川原君、ごめんなさい私、トイレにっ……保健室は一人で行けるから戻ってて……ごめんなさいっ……」
「うん、わかった。気にしないで行ってきて」
 教室を出てまもなくお腹を押さえて立ち止まった結希に少年は声をかけ、先生に告げた目的地と異なる場所に駆け込もうとする結希を見送った。

「あ、ありがと……っ……」
  グピーーーーグルルルルルルッ!! ピィィィィィギュルギュルギュルッ!
  ゴロロロロロロロロロロピーーーーグウーーーーーッ!! ゴロピィーッ! グギュルルルルルルルルルルル!!
  ギュルルギュルルルルルルゥッ!! グギュゥゥゥゥゥゥゥグギュルーーーーーーッ!!
 結希はそう言うが早いか教室のすぐ近くにあるトイレに駆け込んだ。1秒すら惜しんで一番近い個室に駆け込む。授業中で誰も来ないのをいいことに、扉を閉めるより早く緑色のスカートの下のパンツを下ろしながらしゃがみ込む。
「うぅぅぅっ!!」
  ビシャァァァァァーーーーーブビィッ!! ブシャッビチィィィビュルルルルルルルルッ!!
  ブシャッビシャァァァァァァァビュルビシャーーーーーーーーーーーッ!! ビュルッビュルジャーーーーーーーッ!!
  ビシャビュルブシャーーーーーーーーーーーーーーーーーッビュルルルルッ!! ビュルッブシャーーーッジャアアアアアアアアアアアッ!!
 彼女の小さなおしりが便器にくっつくほどに近づいたその瞬間、猛烈な勢いで茶色い水が便器の中に叩きつけられた。まだわずかに開いている扉を、手を伸ばして押し付けるように閉める。
「んっ…………うぅぅぅ…………!!」
  ブジャッビュビチィィィィィィィブビューーーーーーッ!! ビチビチビチビチビチッ!!
  ビシャーーッビィーーッジャーーーーッブビビビビビビビッ!! ブシャビィィィビュブシャーーーーーーーーーッビチィーーーーーッ!!
  ビュビチィーーッジャーービチィーーーーーーーーーッ!! ブジャッビシャーーーーーービシャビィィィィィッ!! ビシャビシャビシャーッ!
  ブパッビュルビィーッジャァァブシャーーーーーーーーーーーッ!! ビュルッビィィィィィィィィブジュブジュブジュブジュッ!!
 濁流のような茶色い水が流れ続けた後に爆発的な音を立てて飛沫が飛び散る。確実にトイレの外にまで響いてしまったであろう音に、結希は青ざめた顔を真っ赤にした。
「はぁっ………はぁっ…………っ……うぅぅぅ!!」
  ゴロギュルーーーッ!! グピィィィィィィィィィィグルルゴログギュルーーーーーーーーッ!!
  ビュルルッ!! ビュッブシャーッビュルルビシャーーーーーーーーッ!!
  ブシャァァァビチャビシャーーーーーッビィーーーーーーッ!! ビュブシャブビビビビビビィッ!
  ビシャビシャビュルルルルルルルルルルルッ!! ブシャビュルビチィーーーーーーッジャーーーーブビューーーーーーッ!!
  ブパッビチャビュルーーーーッ!! ビュルルルルブシャーーーーッビチビチビチブビィィィィ!!
 一瞬噴射が収まった隙に腰を浮かせて鍵をかけ、姿勢を戻した瞬間に猛烈な音がお腹から鳴り響き、次の瞬間にはまた茶色い水の噴射が始まった。
(お腹すごく痛い…………またお腹冷やしちゃったかな…………)
  ギュルゴロゴロゴローーッ! グギュルルルルピィィグウーッ! グギュルッ!!
  グギュルピーーギュルルルルルッ! ゴロロログウーーーーーッ!! グルルグギュルルルルッ!
 肌寒い中で外で体育の授業を受けたためか、急激にお腹の具合が悪くなってしまっていることが自分でもわかる。腸の奥から液体が押し寄せてくる感覚。
「うぅぅぅ…………」
  ブシャジャーーーブビューーーーーーーッ!!
  ビュルッビュビチィーーーッ!! ビュッビィビュルーッジャアアアアアアアッ!!
  ブパッビチビチビチビシャァァビュルルルルルルルブシャーーーーーーーーーーーーーーッ!!
  ジャーーーーーービシャーーーーーーーーーーーーッブビシャアアッ!! ブジャッブジュブビビビビビィィッ!
 猛烈に痛むお腹を抱え、結希は何度目かわからない茶色い水流をお尻の穴から迸らせた。


 キーンコーンカーンコーン…………
(ど、どうしよう、授業終わっちゃった……早く出なきゃ……)
 結希はおしりから茶色い雫を滴らせながらチャイムの音を聞いた。お腹に手を当てて数秒静止した後、慌ただしく紙を巻き取って汚れたお尻を拭き始める。
(い、今のうちに外に出ればまだ大丈夫…………)
  ゴロッピーーーーーーギュルルルルルルッ!! ゴロピィィィィィゴロロロッ!!
  グギュルルルルルルギュルルルグピィーーーーーーーッ!! グギュルルルルルルルルルゴロロピィーーグギュルーーッ!
「っ!!」
(ど、どうして…………こんなにしたのに…………また…………!!)
 結希は和式便器の中一杯に広がった茶色い水下痢を見下ろした。便器の底を完全に埋め尽くし、側面の半分以上を茶色に染め上げた汚水。これだけ出したのに、また耐え難い圧力がお尻に押し寄せてくる。おしりの穴が熱くなるのを感じて結希はぎゅっと目を閉じた。
「菜緒ちゃん……大丈夫……!?」
「ご、ごめんなさい……先に入らせて……っ!!」
「っ!?」
 慌しく駆け込んでくる足音と話し声を耳にして結希は体を強張らせた。
(だめっ、今出ちゃったら……!!)
 結希は慌ててお尻の穴を締め付けようとした。しかし、完全に水になっている下痢便は度重なる噴射で十分に潤滑されている肛門をくぐり抜け、結希の意に反して腸内の圧力を弱めることなく体の外へと噴射されてしまった。
「あっ……! うぅぅぅっ……!!」
  ビシャビシャビシャジャァァァァァァァビチビチビチブシャァァァァァァッ!! ビチャブシャァァビチィーッ!
  ビュルッビュルルルルルビシャアアアッ!! ブピッビシャーーーーーッ!!
  ビュブシャァビィィィィィッ!! ビュビューーーーーーッブシャーーッビュルルルルルルッビチィィィィィィビューーッ!! ビュビィーーーーーーーーーーーッジャアァァァァァァッブビィィィィィィ!!
「………………!!」
  ゴボブピッブジャッビュルルルルルルッジャァァァァァァァァァァァァァァーーーッ!!
  ビュルッブシャーーーーッビチビチビチブシャーーーーーーーーーッ!! ブピッビシャーーーーッビチィッ!!
  ブシャビチィーーーーーーーッビシャァァァァァァァァァーーーーッ!! ビュッジャァァァビジャーーーッ!!
  ブパッビチャビィーーーーーーーーーッ!! ビュルルルルジャーーーーーーーッ!! ビシャビシャビシャァァァァァビュルルシャーーーーーーーーーーーーーッ!
 結希が猛烈な音を立てて水下痢を撒き散らしている隣の個室でも、駆け込んできた少女が一瞬くぐもった音の後に完全に水状の汚物を噴射する音が響きわたった。

(ど、どうしよう…………すごい音しちゃった…………みんな入ってきてたのに…………)
 大量の水下痢を出し終えて一息ついた結希は、自らが生み出した茶色い汚水をたたえた和式便器をまたぎ、可愛らしい顔を真っ赤に染めていた。
(で、でも、混んでるから早く出ないと……)
 人がいなくなってから個室を出たいところだが、そうしたら次の授業が始まってしまう。それに、何人もの声が個室の前で順番を待っている。その中にはもしかしたら同じようにお腹を下している子がいるかもしれない。自分がトイレにこもっていたせいで漏らしてしまう子がいたら……その気持ちがよくわかる結希は、少しでも早く個室を明け渡そうとした。
  ギュルルルルル…………
「うぅ…………」
 結希はまだ痛み続けるお腹を押さえながら顔を上げた。
(放課後に菜緒ちゃんにお勉強教えてもらう予定だったけど…………やっぱり早退させてもらおう……菜緒ちゃんに謝らなくっちゃ……)
 結希は、私立の明翠学園を受験するためには今までよりもっと勉強しないとと思っており、同じ学校を受ける予定の同級生と一緒に勉強する約束をしていた。しかし、この体調では放課後まで授業を受け続けることはできそうにない。結希は保健室に行ってそのまま早退させてもらおうと決心した。

 お尻を拭き終えて、便器の縁に飛び散った飛沫を掃除した結希は右手でレバーを倒して水を流した。固形物のない水状の便が渦を巻き、少しずつ薄まりながら押し流されていく。
「…………」
 結希は恐る恐る個室の扉を開けた。
「あれ北野さん? 保健室に行ったんじゃなかったの?」
「あ、あっ…………」
 目の前に並んでいたのは、お腹の弱い結希をいつもからかってくる三崎真琳だった。暖かそうな格好の結希とは異なり、薄紫色の半袖シャツと下着が見えそうな短い黒のスカートという露出の多い服装に、茶色に染めたツインテールの髪が他の子とは一段違う目立つ姿を際立たせている。
「やっぱり下痢してトイレに行きたかったのにごまかして保健室に行くって言ってたんだ。さっきまで凄い音がしてたもんね」
「えっ……うぅ、あ、あの………………っ…………ごめんなさい……………!」
 結希は何も言い返すことができず逃げるようにトイレを飛び出した。
「……真琳ちゃん、入らないの?」
「えっ、だってさっきまで北野さんがひどい下痢してたとこでしょ? ほら、最近ノロウィルスとか流行ってるらしいし、うつったら嫌だからあたしほかの個室にする。先に入っていいよ」
「……そ、そこまで言わなくても……じゃあ、私先に……」
 真琳の後ろに並んでいた少女、山南綾夏が個室に入る。彼女は、ピアノの発表会で漏らしてしまった結希を間近で見ていたことから彼女に同情しており、あまり親しげに振る舞うわけではないがからかったりはしないように心がけていた。綾夏は個室に入った時に便器の側面や外にまで飛び散った飛沫に気づいたが、そっと目を閉じてそのまま扉を閉めた。

「……………はぁ…………」
「…………?」
 しばらくして隣の個室が開き、眼鏡を掛けた長い黒髪の少女がうつむきながら出てくる。次の瞬間、注目を浴びていることに気づき、顔を赤くしながら目立たない紺色のジャンパースカートの裾を下に引っ張るようにして不安げに個室の奥に視線を送った。彼女はすぐにまたうつむいて洗面所に駆け寄り、慌ただしく手を洗ってトイレから逃げ出していった。
「…………ふーん……?」
「三崎さん、どうしたの?」
「あ、ごめん、ちょっと考え事。じゃあ……」
「あっ、あのっ! 」
「…………? なに、笹谷さん?」
 真琳の後ろに並んでいた少女が焦った声を上げた。灰色がかった短い髪に、黒の長袖シャツと灰色のスカート、黒のタイツであまり肌を見せないようにしているような姿。おとなしい子のグループで、結希だけでなくさっき出ていった子とも比較的仲が良い少女だった。名前は笹谷詩乃。一人で本を読んでいることが多い彼女は、おしゃべりに興じる真琳たちとは水と油の関係であった。
「あのっ、ごめんなさい、で、できたら先に入れて……! 私、お腹痛くて……」
 普段あまり喋らない彼女だったが、今は慌てた口調でお願いをしていた。両手でお腹を押さえている。
「へぇ~、そうなんだ。どうしよっかな、ここも汚れてるし、先に入れてあげてもいいかなぁ……」
「い、いいの? ありがとう……」
 真琳には珍しく親切な振る舞いに、詩乃の青ざめた顔が少し明るくなる。
「あっ! やっぱりだめ。あたしももう我慢できなくて~。ごめんね、笹谷さん真面目だから順番はちゃんと守るんだよね?」
「え、あっ…………うそ……」
 詩乃が伸ばした手を振り払い、真琳はくるっと振り向いた。
「じゃあね、お先にぃ」
 真琳はわざとらしい声を残して個室に入っていった。扉を大きな音を立てて閉める。少しの間をおいて、我慢している少女たちを嘲笑うかのようにゆっくりと鍵を閉めた。
「うわ、まだひどいにおい……それにこんな汚しちゃって」
 和式の便器の中や側面には、黄色い飛沫が飛び散った跡がそのまま残っている。結希と同様に、隣の個室でも少女が水下痢の排泄を繰り広げていた痕跡であった。そして、狭い空間に残る強烈な刺激臭。水下痢の本体が下水に流された後とは思えない濃さのにおいであった。
「…………あっ、やっぱり」
 真琳は個室の鍵を閉めると、迷わずに個室の隅にあるサニタリーボックスを開けた。一つだけ入っている丸められたナプキンの上に、トイレットペーパーで包まれた物が置かれている。その表面には黄色い染み。真琳は躊躇せず右手でその紙を剥がして中身を手に取った。
「うわあ……完全に漏らしちゃってたんだ」
 それは、お尻の部分が黄色い水下痢で塗りつぶされた白いパンツであった。飾り気のない無地の白色が、無惨にも未消化物混じりの水状の下痢便に侵食されている。子供用パンツの高い伸縮性が幸いし、水下痢は何とか外側には溢れ出さなかったものの、肛門の付近は両脇のゴムまで黄色の水下痢が塗りたくられていた。
「……可哀想に、ね」
 真琳は汚れたパンツを床に置いてスカートのポケットに右手を差し入れてスマートフォンを取り出し、画面に表示されたシャッターボタンを押した。
「う、うぅぅっ……あっ!!」
  ブピピピピッビチビチビチブバァァァッ!! ブビビビビビビブジュッブジュルーーーーーーーーーーーッ!!
  ビュルルルルルルブビーーーーーーッブピブバァァァッ!!ビチィィィィィィィィィィィィブジュルルルルビチチチチチチッ!!
  ブピーーーーッビィィィィィィッ!! ブバッブビビチィブビブビィィィィィィィビチャビチャビチャビチャァァァァッ!!
 次の瞬間、隣の個室でドアを叩き閉める音と慌ただしい衣擦れの音が響き、その音が終わらないうちに炸裂音が響いた。仕切り壁に液体が衝突する音が響き、床との隙間から黄土色の飛沫が真琳のいる個室に飛び込んでくる。
「えーっ、ちょっと汚さないでよ! 笹谷さんでしょ? ちゃんと片付けてよ!」
 名前を呼ばれた隣の個室からはっと息を呑む音が響き、半瞬後にまた物凄い水音が響いた。真琳は申し訳程度に小水を便器の中に――出す時に飛び散ってしまい半分くらいは便器の縁にかけながら注ぎ込み、1回だけ股間を拭くともう一秒たりとも個室内にいたくないという様子で立ち上がった。


 給食が終わって5時間目は学級活動の時間。その最大のイベントは席替えだった。用意されたくじを一人ずつ引いていく。
「北野さん……は早退だったわね。じゃあ先生が代わりに引いておくわね……これで全部かしら。じゃあ、みんな新しい席に座ってください。もし黒板が見えにくかったりしたら今のうちに言ってちょうだい」
「……………………」
「……泉さん、よろしくね」
「あっ、う、うん……」
 教室の真ん中やや後ろの席に座った少年が爽やかに隣の席の少女に声をかける。成長の早い女子よりもやや高い身長に、さらさらの短い髪と整った表情。心優しく、スポーツも得意でサッカー部の中心選手である川原拓也。クラスどころか、学校中でも女子に一番人気の男子だった。その彼の隣りの席で声をかけられた少女は、眼鏡をかけた顔をぽっと赤らめていた。
「泉さん、ちょっといい?」
「えっ……な、なに?」
 人気の男子生徒の隣の席を手にした少女――泉菜緒は、突然真琳から声をかけられて体を震わせた。
「泉さん視力悪いからこの席だと見えにくいんじゃない? あたし一番前だから替わってあげるよ」
「えっ…………べ、別に、大丈夫……眼鏡かけてるから、ここからでもちゃんと……」
 菜緒は眼鏡のフレームの耳の後ろに触れながら答えた。だが、真琳は落胆した表情も見せず、含み笑いを浮かべながら話を続けた。
「そうなんだ。 あっそうそう、あたしさっき面白いもの見つけちゃったんだ。見てこれ」
「っ……!!」
 真琳が菜緒だけに見えるように表示したスマートフォンの画面。そこには、黄色の下痢便に染まった白いパンツが映し出されていた。タグの裏には「いずみ なお」と名前まで書いてある。彼女がさっき休み時間にトイレに駆け込んだものの、脱ぐのが一瞬間に合わず漏らしてしまい汚物入れに捨てたものだった。
「名前も書いてあって泉さん本当真面目なんだね。みんなにも見てもらおうか」
「や、やめてっ!」
 震えながら菜緒が答える。もともとお腹を壊していて青白かった顔がさらに蒼白になっている。
「やめてほしい? じゃあ……どうすればいいかわかるよね?」
「………………っ……」
「どうする?」
 息を呑む菜緒。詰め寄る真琳。数秒の沈黙の後、菜緒は震える手をそっと上に上げた。
「………………せ、先生、私、ちょっと黒板見えにくくて……」
「…………そうそう、わかってくれて嬉しいわ。ふふっ」
 真琳はにやりとした笑顔を浮かべながら、席を移動する準備を始めた。


「♪~~」
 下校前の掃除の時間。真琳は鼻歌を歌いながら窓の外を眺めていた。
 6年生用の女子トイレの中。手を動かしていない真琳をよそに、二人の女子がモップで床を拭いていた。
「…………あの、三崎さん、ちょっとは手伝ってよ」
 顔色の悪い詩乃がモップがけをしながら真琳に声を掛ける。
「えー、だってトイレ掃除なんて汚すぎて無理。下痢がうつったらやだし」
 真琳は窓の外から視線を逸らさずそっけなく答えた。トイレ掃除はサボり倒すのが彼女の主義であった。
「…………ねえ、当番なんだから……今日、結希ちゃんも早退だから人数少なくって、このままじゃ時間内に終わらないの」
 力ない声で詩乃がもう一度声をかけた。
「別に終わらなくってもいいじゃない、汚した子が悪いんだし、そのままにしちゃえば。……あっ、笹谷さんも派手に汚しちゃったからこの個室は掃除しないといけないね」
 真琳が右手奥側の個室を指さしてわざとらしく思い出したように言う。
「……も、もうそこは綺麗にしたから!!」
 詩乃は真っ赤になって後ろを向いた。真琳の言葉は悔しいけれど事実だった。昼前から調子が悪かった詩乃は、授業中に猛烈な便意に襲われ、授業が終わるまで必死に我慢したもののお腹が痛くて早く歩くことができず、出遅れて行列に並ぶ羽目になってしまった。真琳が譲ってくれさえすれば間に合ったのだが、あと一歩間に合わずパンツにちびった上にしゃがむまで耐えられず黄土色の液状便を後ろの壁に向けて噴射してしまったのだった。床と壁は見るも無惨な光景になり、詩乃は泣きそうになりながら紙を何度も巻き取って掃除したのだった。
「♪~~」
 結局真琳には真面目にやれとの声は届いていなかった。
「もう、本当にちょっとでいいから手伝ってよ……………あれ? 流れない…………? こっちも…………?」
「え、なに?」
 詩乃は便器の中に茶色い飛沫が残っていたのを見つけてレバーを押して水を流そうとしたが、金属音だけで水は流れようとしなかった。
「こっち側の個室3つ、水が流れなくなってる……………どうしよう、先生に言って直してもらわないと」
「あっ、はーい、じゃああたし職員室に言って先生に言ってくる」
「…………ちゃんと戻ってきて掃除の続きしてね」
 真琳が鼻歌を歌い続けながらトイレを出ていく。そうすれば合法的に掃除をさぼることができるという考え。詩乃はそれに気づいて釘を差した。
「なに、あたしがそのままサボるって思ってるの?」
「…………っ…………別に…………」
 真琳の声が半オクターブほど低くなる。ドスの利いたという表現がぴったりの声だった。詩乃はその声に怯えはしなかったが、かといって正面からやり合うことはせずに、真琳の後ろ姿を見送った。
「ふーん、ま、いいわ。じゃあいってきまーす」

(トイレ使えなくなって混んでも嫌だし、面倒だけど一応先生には言っておこうかな。たまには真面目なところも見せなくっちゃ)
 考え事をしながら歩いていた真琳は、手洗い場に向かって歩いてくる人影を見て目を輝かせた。
「あっ拓也くん! どうしたの、手が汚れちゃってる……」
「えっ、ああ……中庭の掃除してたんだ。ちょっと手を洗わせてくれる?」
「うん。はい、石鹸使って」
 拓也の姿を見るなり真琳は彼に駆け寄って、汚れた手を洗うための石鹸を手渡した。そのまますぐ近くで彼が手を洗っている横顔を眺め続ける。
「あ、ありがとう…………三崎さんは掃除終わったの?」
「うん。じゃあ一緒に教室まで行こうよ!」
 嬉しそうに声をかけて手を握ろうとする真琳に、拓也は少し後ずさりした。
「あ、う、うん……でも三崎さん、何か用事があったんじゃ……?」
「えっ? うーん、なんだっけ、まあ大したことじゃないよ。」
「そ、そう……ならいいけど」
 真琳はそのまま拓也と教室に戻り、帰りの会が始まるまで話し続けていた。
 ……帰りの会が終わった頃には、トイレの水が流れないことを先生に報告することは忘却の彼方に吹き飛んでいた。


「おはよう拓也くん! 今日から隣の席だから、よろしくね!」
「あ、ああ、そうだね、よろしく」
 翌朝、登校した真琳は満面の笑みを浮かべて自分の席に座った。胸元が大きめに開いたピンクのTシャツを着て、膨らみかけの胸の大きさがわかるような格好をしている。スカートは昨日よりも際どい短さになっていた。
(誰も拓也くんに付き合ってもらえなかったって言ってたけど、あたしこそ彼の初めての彼女にふさわしいんだから)
 他の男子や女子が彼に話しかけるのを妨害するかのように真琳は先生が来るまで喋り続けた。
「す、すみません、遅くなって……」
 先生に遅れること数十秒、昨日真琳がこの席から押しやった菜緒が慌てて教室に入ってきた。急いで来たにしては顔は赤くない。むしろ真っ青と言った方がいい顔色であった。白のブラウスと紺色のプリーツスカートに、くしゃくしゃにしたシワが残っている。学校に来てからトイレに駆け込んで和式トイレでずっとしゃがみ込んでいたことがその格好から伝わってくる。白い靴下にはいくつもの黄色い染みがあった。
(なに、あの子今日も下痢してるの? ……あたしに感謝してもらわなきゃね、拓也くんの隣で下痢に苦しんでるとこ見られずに済んだんだから)
「北野さんは具合が悪くてお休みだそうです。他の学年でも胃腸炎が流行っているようなので、お腹が痛い人は保健室に行ってくださいね」
「だってさ。泉さん大丈夫? お腹痛いんじゃない? 昨日だって――」
「だ、大丈夫だから言わないでっ……」
 真琳は懇願する菜緒の声を聞いて嬉しそうに笑っていた。

「……あ…………あのっ…………!! すみません、私……保健室に…………!!」
 1時間目の授業が始まって10分もしないうちに、菜緒が震える手を挙げた。
「泉さん大丈夫? お腹痛いの?」
「……は……はい……っ……」
 震えながらお腹を抱えている彼女の姿を見れば訊くまでもないことであった。お腹を壊していることを宣言しなければならない彼女の心は恥ずかしさに満たされていたが、顔中に浮かぶ冷や汗と真っ青な顔色が今すぐにでもトイレに駆け込まなければ間に合わないという事情を示している。
「ほらやっぱり。泉さん、保健室じゃなくてトイレ行きたいんじゃない? 下痢してるんでしょ?」
「…………う、うぅっ…………!!」
「三崎さんからかわないで。泉さん、早く行ってらっしゃい」
「は、はいっ……!」
 菜緒はお腹を押さえながら一目散に教室から駆け出した。
「っ…………!!」
  ビュッ……!!
 教室を出たところではっと目を見開いて立ち止まった彼女。スカートの中からかすかに水音が響いた。次の瞬間、お腹を抱えていた両手でお尻を押さえながら、廊下の端にあるトイレに飛び込んでいく。

「泉さん……」
「拓也くん、どうしたの、あの子が心配?」
「うん……泉さんごめん、もっと早く気づければ保健室に連れていけたのに」
 拓也は表情を曇らせて菜緒を見送った。席替え当初のまま彼女が拓也の隣の席に座っていれば、彼はもっと早く菜緒の様子に気づくことができたはずだった。
「そうすればあの子、またおもらししないで済んだかもしれないのにね」
「……三崎さん、そういう事言わないで」
「あっ、そうね。拓也くん優しいんだ」
  ギュル……
(あれ……?)
 真琳はわずかに下腹部に違和感を感じた。お腹の中で何かが動くような嫌な感覚が伝わってくる。
「…………」
  ギュルルルルルッ!!
(まさか…………)
「三崎さん、どうしたの?」
「あ、ううん、何でもない」
 お腹に手を当てようとした真琳は慌てて手を戻して作り笑いを浮かべた。
(……まさか、あたしがお腹壊したりするわけないんだから)
 真琳は体内の違和感を振り払うかのように前を向いた。

 10分後。
  グルル……グギュルーーッ…………ギュルギュルルルッ!
  ゴロゴロログピィーーーーッ! ゴロッ……ピィーーーーゴロログルッ!
「…………」
(な、なんで……なんでこんな急に…………お腹が…………!!)
 真琳は激しくなり続けるお腹の痛みに悶えていた。乾いたコップに落ちた一滴の雨粒のような違和感が、すぐに降り注ぐ無数の水滴となり、腹痛と便意をあっという間に限界近くまで膨れ上がらせていた。それだけに留まらず、さらに勢いを増した土砂降りのように、腸の奥から水分が押し寄せてくる。
(トイレ……トイレ……出るぅ……!!)
 真琳の頭の中からはもともと集中していなかった授業の内容は消え去り、ただトイレに行きたい思いだけが膨れ上がっていた。
  グギュルルピーーーーグルルルグウーーーーーーッ!!
  グピーーーギュルギュルゴロロロロロロロロロロッ!! ゴロロログルルピィーーーーッ!「うぅぅぅぅ…………!!」
「…………三崎さん? 大丈夫、もしかして、お腹壊してるんじゃ…………」
「えっ? ……な、なんでも……なんでもない、あたし大丈夫だから!!」
 真琳はお腹をさすっていた手を離して明るい表情を作った。
(あたしが…………このあたしが下痢してるなんて……拓也くんに気付かれたら汚いって思われちゃうっ)
  グピーーーギュルルルルルルギュルルルルギュルーーーッ! ゴロッゴロロッ!!
  ゴロギュルピーーギュルギュルグギュルルッ!! グギュルルルルルピーーーーグルルルッ!!
「ぐぅぅ…………」
 真琳は一度離していた手でお腹を抱えて激しい痛みに耐えようとした。
(あと半分……20分くらい、我慢できるんだから。絶対漏らしたりなんかしない。あたしは三崎真琳なのよ。北野さんや泉さんなんかとは違うんだから!)

  グギュルルルルピィーゴログピィーーーッ!!
  グギュゥゥグギュルッ!! ゴロロロロロッ!!
(あと20分くらい…………)
  ピィーーーーーーギュルゴロロロロロロッ!!
   グギュゥゥゥゥゥゥゥゴロッギュルルグピィーーッ!!
(あと…………あと18分…………)
  ギュルルルゴロロロッゴロロロロロッ!
  グピーーーーーーゴロピィィィグギュルルルルルルルルルッ!!
(……もうだめ我慢できない漏れちゃうっ!!)
 高まり続ける腹痛に、真琳はわずか3分で音を上げた。
 お腹を下すことに慣れていないだけでなく、そもそも彼女は何かを我慢することができない性分だった。町の名士でもある医者の娘として生まれ、欲しがるものは何でも与えられて育った。彼女が望めば何でも願いは叶うものだった。他人が持っているものを奪い取ることもためらわない。我慢は自分がするのではなく他人がするものだった。
 しかし彼女は、初めて思い通りにならない苦しみに襲われていた。

(もういい、何でもいいから早くトイレ……!!)
 彼女は焦るあまりお尻を浮かせて立ち上がろうとした。その瞬間、彼女のお尻で水っぽい音が弾けた。
  ブジュッ!!
「!!」
(うそ!? ちびった? あたしが!? うそうそ、絶対何かの間違いだから!!)
 首を振ってスカートの上からお尻を触って湿り気を確かめる真琳。下痢に慣れている子であれば、そんなことはせずに一目散にトイレに駆け込んでいただろう。

「すみません、トイレに行ってきますっ……!!」
「あ……」
 真琳の前で一人の少女が勢いよく立ち上がった。灰色がかった短い髪が揺れる。昨日もお腹を下していた詩乃だった。
「笹谷さん大丈夫? 早く行ってらっしゃい」
「――っ!!」
 詩乃は先生の返事を聞くことなく教室を飛び出していた。長いダークグレーのスカートを翻して一目散にトイレに駆け込んでいく。
(あ、あたしの方が先に行きたかったのにっ!)
 真琳もその光景を見て立ち上がった。足がガクガクと震え、目の焦点が合わなくなってきている。
「せ、先生、あたしもちょっと具合が悪くてぇ……保健室に……」
「三崎さん? 珍しいわね、もしかしてお腹が痛いの?」
「い、いえそういうわけじゃ…………その、ちょっと……っ!!」
 この期に及んで真琳はお腹を下していることを知られないようにしようとしていた。
  ブジュビチッ!!
「っああ!?」
 見栄を張ったのが悪かったのか、このタイミングでさらにまとまった量の下痢便をちびってしまった。お尻の奥にはさらに強烈な圧力が押し寄せている。
「三崎さんっ!? 大丈夫?」
「も、もうだめぇぇ……!!」
 真琳は声にならない声を上げながら走り出した。

  グピィィィィィィグルルルルルルルルゴログピィーーーーーーーーーーーーッ!! グギュルーーーーーーッ!!
「ひぐぅ!?」
 しかし、真琳は教室を出る前にまたも強烈な腹痛に襲われた。人並み外れた忍耐力があれば、せめて立ち止まらずに教室を飛び出し、決定的瞬間をクラスメートに見られずに済んだかもしれない。だが真琳の忍耐力は人並みにすら達していなかった。お腹を抱えて前かがみになった瞬間、彼女はあっさりと限界を迎えた。

「うぅぅぅぅ!!」
  ブリッビチチチチチブバァァァァァッ!! ブジュルーーーーッビジュブジュブジュ!
  ビュルルルルルビチィブジュルーーーーーーーッ!! ブジュブバババッビチビチビチィィィィッ!!
  ブジュビチビチブジューーーーッゴボボボボボ!! ビュルルルルルブバァァァァァッ!! 
 真琳はここが教室であることも忘れ、本能の命ずるままに便意を開放した。腹圧が上がり肛門括約筋が緩む。その瞬間、大量の液状便がピンク色の下着の中で炸裂した。振動を伴って一瞬で膨らんだ下着。昨日真琳が手に取ったようなお子様パンツなら伸縮性があり耐えられたかもしれないが、真琳が穿いていたのは小学生にしては大人びた布地の薄いショーツだった。1秒も保たずに両脇から液状便が流れ出し、両脚を伝う。
「え、嘘だろ、真琳ちゃん、漏らして……」
「えっ……!」
「本当だ……!!」
「うわ下痢だ……きったねえ……」
 クラスの男子から声が上がる。彼女に何度も言い寄っていた男子も、その姿を見て心無い言葉を反射的に放っていた。
「あ、あ、あぁぁ…………」
  ブジューーーッビチチチチチブジュルーーーーーッ!! ブバァッ!
  ブピーーーーーーッブビィィィィィッブジュルルルルル!! ビィィィィブビーーーーッビチビチビチゴボッ!!
  ブジュルルルルルブピピピピピピピビチィィィイッ!! ブバァァァッブジュブジュゴボゴボゴボ!!
「み、三崎さん……」
「あ、あああ…………見ないでっ!!」
 ざわめきの中で心配そうに呟いた拓也の声を聞いた瞬間、真琳は我に返った。自分の下半身に広がる現実。大量の液状便を漏らしてしまい、それをクラスの全員に見られてしまっている。恋人にしようと思っていた拓也にもしっかりと見られている。
「いやぁぁぁぁぁっ!!」
 真琳はその現実から逃げ出すかのように走り出した。

(こんなの、こんなの悪い夢よ。私がおもらしなんてするわけないのに! でもおしりすごく気持ち悪い、嘘よ、嘘に決まってるんだから! とにかく早くトイレ!)
  ブピピピピピピッブジューーッ! ブビィィィィィッ!!
  ブジュブピピピピピビチャァッ!! ブジュブビィィィィビチチブジュルーーッ!!
 真琳は液状の下痢を足に伝わせながらトイレに駆け込んだ。しかし、彼女の目の前には想像していなかった光景が広がっていた。
「え…………なんで……!? なんで授業中なのに並んでるのよっ!!」
 真琳は悲鳴のように叫んだ。授業中なのに、トイレの中には3人が個室の前に並び、順番を待っていた。
「みんなお腹壊してるみたいで時間かかってるの……一番手前のとこなんて、ずっと出てこなくて……」
「で、でも授業中に6個全部埋まるなんておかしいじゃない! 」
 そんなはずはないと声を上げる真琳。確かに常識的にはそうであった。
「こっち側の個室、朝に水が流れないってわかったみたいで使用禁止になっちゃったから……個室2つで、みんな下痢してるし全然空かないの……」
「そんな……水が流れないって、昨日からわかってたじゃない! 何で直ってないのよ!」
「…………」
 真琳は個室のドアを拳で叩いて怒りをぶつけた。
「っ、く、うぅぅ……!!」
  ゴロピィィィィィィィィグギュルルルルルルルルルルルッ!!
   グルギュルグギュルーーッゴロロロロロロロッ!!
 真凜は再び襲ってきた腹痛に苦しみ前かがみになった。ミニスカートの汚れたお尻がはっきりと見える。

「ま……真琳ちゃん、それ……どうしたの!?」
「あっ…………み、見ないで!! こんなの、こんなの嘘なんだから! お願い、早く入れてよっ!!」
  ドンドンドンドン!!
 漏らしてしまっていることに気づかれた真凜は、恥ずかしさを隠すように個室の前に並んでいる3人を無視して個室のドアを乱打する。
「で、でも……わ、私達もずっと我慢してて……」
「いいから早く!! 泉さん、ずっと入ってるんでしょ! 早く出てきなさいよっ!!」
「う、うぅ…………」
  ビュッ……!! ビジュッ!! ブビビビビッビシャーーーーーーーーーーーーーーーーーッ!!
  ビュルルルルルルルッブシャーーーーーーーーーッ!! ビチビチビチィジャァァァァァァァァァァァァァァァァァッ!!
 個室の中からは怯えた声が聞こえる。一瞬個室の中からの水音が止むが、すぐにまた水そのものの下痢便が流れ落ちる音が響いた。本当にお腹を壊していてトイレから出られないことはその音だけでも十分に伝わってくる。

「……三崎さん、勝手に前に出ないで。後ろに並んでよ」
 一歩前に出た詩乃が、強い口調で真琳を制止しながらその目を見据えた。
「な、なによ…………あたし緊急事態なんだから譲りなさいよ!」
「………………」
 真琳がヒステリックな声で叫ぶが、詩乃は彼女を睨みつけたまま動かない。
「何なの!? いいから先に入れて! もういい、ドアこじ開けてやるんだから――」

「…………いい加減にしてっ!!」
  ドンッ!!
「え………………」
 真琳は一瞬何が起こったかわからず、視界に天井が入るのを目にして、自分が詩乃に突き飛ばされたことに気づいた。トイレの奥の壁に背中を打ち付け、そのまま崩れ落ちるようにへたり込んでしまった。
「あ、ああ…………あぁぁ………」
 尻もちをついて両脚を折り曲げて前に投げ出した、弱々しい姿。短いスカートの中には、ピンク色だった下着が丸見えになっている。その下着は前から後ろまでほとんど茶色に染まっていた。
「あ、あぁぁぁ…………だめ、だめっ…………うぅっ!!」
  ゴボゴボゴボゴボボボボボッ!! ビチィーーーーーーッビュルルルルルルルルルッ!!
  ビュルッビィィィィィィジャーーーーッゴボゴボゴボブビビビビビブビィィィィィィッ!!
  ブジューーーーーーーーッビュルルルッブジュルルルルルルルルゴボボボボボブパァッ!!
  ビシャビシャビューーーーーーーーービュルビュルルルルッブパッ!! ビチィーーッビチビチビチブビィーーッ!
  ビチィブシャーーーーーーーーッジャャァァァァァァァァブビューーーーーーーーーーーーッ!!
 真琳の肛門が再び全開になり、下着の中に下痢便を吐き出していく。教室で漏らした時はかろうじて粘性のある液状便だったが、今度は完全な水状便になっていた。吐き出された勢いのまま、薄い布地の脇からあふれ出してトイレの床に広がっていく。タイルの継ぎ目を伝って伸びる直線を、後から広がっていく茶色い水たまりが飲み込んでいく。
「………………」
「笹谷……詩乃…………あ……あんたのせいだからね…………こんなの……許さないんだから……」
  ブパッビチャビィィィィブジュゴボゴボゴボビィーーーーーッ!!
  ブピッビィィッ!! ブジュルビュルルルルルビィィィィィィブビューッ!!
  ブピッジャァァァァァァァァァァビチャゴボビシャアアアアアアアアアアアアアアアアッ!!
  ブジュルルルルルビィーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーッビュルーッ!! ビチビチビチブビィーーーーーーーーーッ!!
 真琳は全力で漏らしながら歯ぎしりをして、自分を見下ろす詩乃を睨みつける。
「後悔するなら今のうちよ……昨日トイレ汚したことみんなに言いふらしてやるんだから」
「…………そう」
  パシャ
「………………えっ」
  パシャパシャパシャ
 詩乃は取り出したスマートフォンで、真琳の痴態を正面から撮影していた。
「な、何撮ってるの!! やめて! やめてってば!!」
  ゴボボボボボビィィィィィィィィィィビシャーーーッ!! ジャアアッブビブビビビビッ!
  ビュルッビシャアアアアアアアアアアッゴボッ!! ブピッブジュブジュブジュブシャァァァァァ!!
  ブシャーーーーーーーーーッビチィッブパッブビューーーーーーーーーッ!! ジャーーーーーーーーッゴボボボボボブジュブジュブシャーーーーーーーーッ!!
 真琳は必死に漏らしている姿を隠そうとするが、とめどなくあふれ出してくる水下痢はどんどん広がり、隠しきれない茶色い湖を作り上げていく。
「…………三崎さん、やめてって言って、やめてくれたことある?」
「そ、そんなのいいじゃない! とにかくやめて! いいの? 本当に言いふらすよ! 早く写真消し――」
  ピロン。
「えっ……な、なに、して…………」
 …………ブル……ブルル……
 一瞬遅れて、列に並んでいた少女の一人が持っていたスマートフォンが振動した。
「う、うそでしょ…………? も、もしかして今の写真、みんなに送ったの……? ……なんで……そんなひどいこと…………」
「ひどい? いつもこうやって脅してたのはあなたでしょ。昨日は譲ってくれなかったくせに、自分が我慢できなくなったら横入りしようとして。トイレが故障したままだったのも、昨日あなたが先生に言わなかったから。菜緒ちゃんを脅して席を変えさせたのも知ってるんだから。あんなことしなければ、菜緒ちゃん川原くんに助けてもらえて間に合ったかもしれないのに」
 詩乃は、今まで抑えていた言葉を堰を切ったように真琳にぶつけていった。
「わ、私は悪くない……悪くなんてないわ! きっとお腹壊したのも、北野さんか泉さんに胃腸炎をうつされたのよ! 私のせいじゃ……」
「人のせいにしないで。脅すためにサニタリーボックス漁ったりしてわざわざ汚れたもの触ったせいでしょ。…………もういいよ。これだけ言っても反省しないんだから……今の写真、男子にも送ってあげる」
「えっ、うそ、や、やめ」
「…………」
  ピロン。
「あ、あぁ……………やめて、お願い! 反省する! 反省するから!!もうしないから!!」
「………………」
 詩乃は真琳を一瞥すると、やっと開いた一番奥の個室に飛び込んでいった。
「っぐぅ…………はぁ……っ……!!」
  ビチビチビチビチビチィィィブジューーーーーーーッブビブビブビッ!!
  ビシャビチィィィィィビィィィィィッ!ビシャァァァァァァァビチビチビチジャアアアアアアアアアアアアアアアッ!!
  ビューーーービシャーーッビィーーーーーーーーーッ!! ビュルルルルビシャブジュルルルッ!!
  ブジャッビシャァァァァァァァブシャーーーーッ!! ビュルルルルルッブシャッビィィィィィィィィィィィィィィィィィィジャーーーーーーーッ!!
 数秒もしないうちに、その個室からは他の個室と同じような激しい下痢の音が響き渡った。ごくわずかな時間だけ粘性の残る液状の便が肛門を震わせ、後は完全な水が便器に叩きつけられる音が途切れずに響き続ける。
「や、やだ…………たすけ……て…………」
  ゴボボボボボッビシャーーーーーービチィィィィィィィブシャッ!! ビュビューーッビチビチィーーーッブビィッ!!
  ブパッビシャゴボゴボゴボッビュルルルルルルルルルルッ!! ブジャッビジャッブビュルルルルルーーーッ!
  ブシャァァァァァァァァァァァァァァァゴボッゴボボボボブビィーーーーーーーーーッ!! ビシャビィィィィビュルッビシャビシャビシャーーーーーッ!!
 真凜は床にへたり込んだまま水下痢を下着の中に吐き出し続けた。茶色い水たまりは上履きを飲み込み始めていた。
「誰か……だれかぁ…………助けてっ………………」
 …………その声に答えて真琳を助けようとする者は、誰もいなかった。
 何かを手に入れるために、誰かに称賛されるために、自らを高めるのではなく他人を貶めることだけを考えてきた少女の、それが末路だった。


「……あっ先生ですか、わざわざありがとうございます。はい、病院に行こうと思ってるんですけど、下痢がひどくてトイレから出られないみたいで……えっ? 胃腸炎の子がそんなに……? わかりました、すぐ病院で検査してもらいます」
 朝起きてからほとんどの時間をトイレで過ごしている結希を心配していた母は、学校からの電話を受けて慌てて結希が入っているトイレのドアを叩いた。
「うぅ…………」
  ビュルルルルルルルルルルルルルルビシャーーーーーーッドボボボボボボボッ!!
  ブビビビィビュルルッビチィィィ!! ブジュビチビチビチビチィィィィジャーーーッ!!
  ビュルッブシャーーーーーーーーーーーーーッ!! ビシャーーッドボボボボボブジュビシャアアッ!
  ブジャッブシャーーッビュルルルルルビュルブビィィィィィッ!! ブジャッビチャドボッビィーーーーーーーーーーーーーッ!!
 トイレの中からは苦しげな声と激しい水音が聞こえてくる。朝から何度もトイレに駆け込んでいるにも関わらず、結希の体はまだ大量の水下痢を吐き出そうとしていた。
「結希、病院に行きましょう。もしかしたらノロウィルスで胃腸炎になっちゃったのかもしれないわ」
「え…………う、うんっ…………も、もうちょっとだけ、待ってっ…………」
  ビュルッビュルルルルルルルルドボボブビューーッ! ビシャビシャァァビュルジャーーーーーーッ!!
  ビシャーーーーッドボドボドボ!! ビュルッビチィーーーーーッビュルルルルビシャアッ!! ビチビチビチビシャーーッ!!
  ブパッビシャーーーーッビュルルルルルルルルルルルッ!! ドボビチッブシャァァァァァジャーーーーーーーーーーーーーーーッ!!
 結希はそう言った後も茶色い水を吐き出し続け、10分後にやっとお腹をさすりながら長袖のパジャマ姿のままトイレから出てきた。真っ青な顔で小さな茶色い染みが浮かんだパンツを脱いで、数ヶ月前に買い込んで残っていた紙おむつを身につけて母の車に乗り込んだ。
 ……10分後に小児科医院に着いた結希は真っ先にトイレに駆け込んだが、運悪く女子トイレは使用中で、結希は震えながらおむつの中に水下痢を吐き出してしまった。男子トイレに入れてもらい泣きながらおむつを履き替えた彼女は、腹痛に苦しみながらお腹を両手で押さえて順番を待った。

「……それはかなりひどい下痢ですね。症状からしてノロウィルスによる胃腸炎と考えて間違いないと思います。学級閉鎖などの判断に影響するので、検便して抗原検査をさせてください」
「じゃあこっちへ。うんちはすぐ出そう? じゃあこのポータブルトイレを使ってくれる?」
 診察を受けた結希は看護師に連れられて隣の処置室に入った。何人かの子供が点滴を受けている部屋の隅にある衝立の陰に、プラスチック製のポータブルトイレが置かれている。
「え、えっ…………ここで……ですか……?」
「ええ。ごめんなさいね、他にも下痢の子が多くてトイレの便器に菌やウィルスが付いてるかもしれないから、トイレだと正しく検査できないの。恥ずかしいかもしれないけど、誰にも見られないように片付けるから」
「うぅ…………わ、わかりました、あ、あの、あっち、行ってて……くださ…………っ!!」
  ビュルッジャアアアッビシャビシャビシャッ! ブピッビィィィビシャーーーーーッ!
  ビシャァァァァァァビィィィィィィィッ!! ビュルッビィーッブジュブジュブジュブシャーーーッ! ブビューーーーーーーーーーーーーーーッ!!
  ジャァァァァァァァァビチビチビチブジュビュルビュルブビューーーーーーーーーーッ!! ビュッビシャァァァァァァビュルルルルルルッベチャベチャベチャッ!!
  ビュルルルルビューーーーーーーッビィーーーーッ!! ブピッビュルビチィーーーーーーッ!! ブジャッジャァァァビシャァァァァァァァブシャーーーーーッ!!
 結希は真っ赤になりながらパンツタイプのおむつを下ろし、ポータブルトイレの便座に座り込んだ。その瞬間、度重なる水下痢で赤くなったお尻の穴から猛烈な勢いで水便が飛び出し、ポータブルトイレの中を茶色い飛沫で塗りつぶした。看護師が採便キットで水便を採り、もうトイレに行ってもいいと言われたもののとても動ける状況ではなく、結希はそのままポータブルトイレに座って5分間激しい音を立てながら水下痢を噴射し続けた。

「えっ………そんな、これは…………」
「せ、先生、どうしたんですか、結希は大丈夫なんですか?」
 15分後、再度診察室に入った結希と母は、検査結果を驚いた顔で見つめる医師の姿を見た。
「…………おかしい、陰性ですね……これだけ下痢の症状が出ていれば、確実に検出されるはずなのですが……症状的にはノロウィルスでもないとこれほどには……何か、生肉などの食中毒になりそうなものを食べたとかは……?」
「いえ、数日前からお腹の調子が悪くて、消化に良いものしか食べてないんです」
「そうですか……では、お腹を冷やしてしまっただけということも考えられますね……とにかく、下痢止めは余計症状を悪化させる可能性がありますので使わない方がいいでしょう。整腸剤と痛み止めを出しますので、よく水分をとって様子を見てください。お大事に」
「は…………はい…………」
 検査の結果が陰性とわかると、放り出されるように結希は診察室から外に出された。すぐに入れ替わりでお腹を押さえた女の子が入っていく。
「あ、あの、またトイレ借りていいですか? 私また……」
「あっ、だめです。ノロウィルスは空気感染するので、感染してないなら使わない方がいいです。すみませんが感染拡大防止のため、当院のトイレは使わないでください」
 結希は看護師にトイレに行きたいと訴えたが、止められてしまった。
「え、えぇっ…………お願いです、あの…………」
「お願いします、この子もう我慢できなそうで…………」
「申し訳ありません……」
 母子揃っての懇願にも関わらず、トイレを使わせてはもらえなかった。
「……わかりました。……結希、向こうのコンビニでトイレ貸してもらいましょう。歩ける?」
「う、うん……!!」
 結希は震えながら立ち上がり、お腹とお尻を押さえながら小児科を飛び出して数件先のコンビニに駆け込んだ。
 
「あ、あのっ…………ま、まだですかっ!!」
  ギュルルルルルルルピィィィィィィィギュリリリリリグピィーーーーッ!!
  グギュゥゥゥゥピィィィィィィィィピーーーーゴロロロロロロロロッ!!
 ……結希が必死の思いでたどり着いたコンビニのトイレは、運の悪いことに使用中だった。この際男子用でもと思って反対側の扉を見ると故障中の表示。すでに限界を超えかけている結希に、他のトイレを探す余力はもうなかった。
「わ、私、もうっ…………がまん、できなっ…………!!」
  グピーーーーーグルルゴロログギュルーーッ!! ギュリグルルギュロロッ!!
  ピィィィィィィィゴロロロロピィーーーーグギュルルルルルルルルルルルルッ!! ギュルッ!
  ゴロゴロゴロロロロロッ!! ゴロロロロゴロギュルルピィィィィゴログルルルルルルルルルッ!!
 結希は右手でお腹を押さえながら、扉にすがりつくように左手でドアを叩く。しかし、その扉が開くことはなかった。
「うぅぅぅっ……!! っく、あぁっ…………!!」
  ジャーーーーーーーービチビチビチゴボッ!! ビシャァァァァァッビュルッ!!
  ジュビィィィィィブビッ! ビシャァァァァァァァァァッ!! ビュルビュルビュルジャアアアアッ!
  ビュッビシャァァァァァァァァァァァァァァァァァァァビュルーーーーッゴボッゴボボボボボッ!!
 必死に我慢したのも空しく、ついに結希は水下痢を漏らしてしまった。履き替えたばかりのおむつの中に水状便が注がれ、吸水力を上回る速さで前に後ろに横に広がっていく。白いおむつの表面に茶色が浮かび始める。
「あのっ、お願いです、替わってください、もう、本当に……だめっ……」
  ビュッビュルッジャーーーーーッゴボゴボゴボ!! ブシャーーーーーーーッビチビチビチーーーーーーーーッ!! ビュルーーーッビィィッ!!
  ビィィィィィビシャァァァァァァブビュルルルルビシャーーーーーーーッ!! ビュッビシャビチィーーーッ!! ブシャッジャァァァァビチィーーッ!!
 前の方から後ろの方まで広がっていく生温かい感覚。それが広がり続けていく。このままではおむつからもあふれてしまう。わかっていても、もう結希には止められなかった。
「あ、ぁ、あぁぁぁぁぁ………………」
  ビィィィィィーーーッブピッ! ブジュルルルルルゴポゴボボボッ! ビュルビュルビュルジャーーーーーーーッ!
  ブピッビュルビシャアアアアアアアアッ!! ジャァァァァァァブビィィィィィッ!! ビチャビチャビチャッ!!
  ゴボボボボボゴボッゴボゴボゴボブーーーーーッ!! ビチビチビチジューーーーーーッ!! ブシャーーーーーーーーッビシャアアアアッ!!
  ビシャビシャビシャジャーーーーーッゴボッビチャビチャビチャッ!! ブジャッビシャビシャァァブビューーーーーーーーーーーーッブジュルルルルビチャァァァァッ!!
 結希は水状便で一杯になった紙おむつにさらに茶色の水を注ぎ込んでしまった。脇のギャザーが一杯に広がり、限界を超えて両脇から溢れ出す。水下痢が脚を伝いトイレの前の床に流れ落ちた。それでもトイレのドアは開かず、結希は泣きながら腸内の水下痢を出し尽くすまで立ったまま漏らし続けてしまった。


 結局、結希のお腹が調子を取り戻すのには1週間を要した。不幸中の幸いは、結希以外の多数の児童も胃腸炎になり、公式に学級閉鎖となったお陰で授業をスキップせずに済んだことだった。登校が再開された段階ではまだ下痢が治りきっていなかったが、昨年度末に長期間休んでしまった上に中学受験に向けてこれ以上授業を休むわけにはいかず、結希は痛むお腹をさすりながら学校に向かった。

「……三崎さんは家庭の事情により転校することになりました」
「え、えっ…………ど、どうして急に……!?」
 また真琳にからかわれたらどうしようと思いながら学校に着いた結希を待っていたのは、意外な展開だった。真琳は転校するという。周りのざわめきから、彼女が授業中に漏らしたらしいことが伝わってくる。
「えっ…………そんな、転校までしなくても…………」
「北野さん……あんたのせいだからね。あんたにノロウィルスをうつされたせいで、あたしは…………」
 荷物をまとめて教室を出ていこうとする真琳が結希を睨みつける。結希は思わず視線をそらした。。
「あ、あの、な、何かの間違いじゃ……そ、それに、私病院で診てもらってノロウィルスじゃなくてお腹冷やしただけだって…………」
「覚えてなさいよ…………いつかあんたもひどい目に遭わせてあげるんだから」
「う、うぅ…………」
 聞く耳を持たず逆恨みを募らせる真琳の暗い気迫に、結希は逃げ出したい気持ちになった。
「…………三崎さん、反省、してないみたいね」
「ひっ!」
 詩乃がいつもよりも低い声で呟く。鋭い視線で貫かれた真琳は、弾かれたようにその場を逃げ出した。
「え、えっ…………」
「…………北野さん、ごめんね、この前は助けてあげられなくて」
「あ、あの……どういう…………」
「気にしないで。もう大丈夫だから」
「………………??」
 結希は、まだ状況が飲み込めず辺りを見回していた。



 それから1年近くの時が流れた。真琳がいなくなった教室は平和で、結希は時々お腹を冷やしてトイレに駆け込みながらもからかわれることなく落ち着いて過ごすことができた。受験の時は緊張と寒さで相当ひどくお腹を下していたが、同じ学校に行きたいという七海との約束のためにと必死で我慢しながら最後までがんばって試験を受けることができた。
 そして合格発表の日。
「…………あった…………!!」
「結希…………よかった……! よくがんばったわ、おめでとう」
 掲示板に自分の受験番号を見つけた結希は、ほっとした表情で喜びを浮かべた。彼女を支えてきた母は嬉し涙を浮かべている。
「…………あっ! 結希ちゃーんっ!!」
「えっ……………あ……七海……ちゃん……!!」
 結希がずっと会いたいと思っていた少女が手を振って走ってくる。灰色がかった髪を前に会ったときと同じように片側で結んだ小柄な姿。オープンスクールの時に一緒に楽しい時を過ごした少女、大坪七海だった。
「結希ちゃんも受かった?」
「うん。七海ちゃんも……?」
「うん! 嬉しい、4月から一緒だね!」
「う、うん……私も…………あの、覚えててくれて、ありがとう……!!」
 まだ寒い2月。でも結希の心の中は、春の日差しに包まれたように暖かくなっていく。早く4月になり、七海と一緒に学校に通えるのが楽しみだった。
「これから入学手続きだよね、一緒に行こう!」
「うん……」


「…………まったく、いい気になっちゃって。喜んでいられるのは今のうちだけよ」
 幸せそうな二人を物陰から睨みつける影。
「あたしを貶めておいて自分だけ幸せになるなんて許さないわ。この間は失敗したけど、笹谷さんは星女に行くみたいだし、あの子さえいなければやりたい放題なんだから。今度は下剤でも何でも使って、生きていけないくらい恥ずかしい目に遭わせてやる……!! 」
 三崎真琳は、結希への逆恨みをこじらせて、彼女への復讐のために明翠学園に潜り込もうとしていたのだった。
「入学手続きの方ですか? 受験番号は?」
「番号? えーと………………どこだっけ…………あっ、136。当然合格してるはずでしょ」
「受験番号136……三崎真琳さん……ですね。残念ながら不合格です」
 係員は淡々と答えた。真琳は顎が外れんばかりに驚いている。
「えっ…………うそっ!! そんなはずないわ、このあたしが落ちるなんて!? 何かの間違いよ! 採点ミスじゃないの!?」
「……合格最低点の半分も取れてないので、どう見ても不合格ですね。残念ですが」
 点数を見た係員は半ば呆れたような表情で事実を伝えた。真琳はコツコツと努力するのは苦手で、ほとんど勉強らしい勉強をしていなかった。当然、試験も解けるはずがない。
「う、嘘よ…………こんなの、あたしを陥れるための陰謀に違いないわ。うぅぅぅぅ、見てなさい、いつか必ずひどい目に合わせてやるんだから!! 覚えてなさいよーーーーっ!!」

 彼女の遠吠えが寒空に響いた。希望に満たされた七海と結希は、そんな事には気づかずに新しい学校に通うのを楽しみにしていた。
 自らの悪事の報いで痛い目に遭っても懲りることのない真琳。彼女の暗い情熱がいつか実を結んでしまうのか、またも失敗してさらなる天罰を受けるのか。今はまだその結末を知る者はいない。

「うぅっ…………」
「結希ちゃんどうしたの?」
「だ、だいじょうぶ……な、なんだかちょっと寒気が…………」
「えっ……大変……! じゃあ、このマフラー使って。これならあったかいよ」
「あ……ありがとう……!!」

 まもなく新しい春が来る。明翠学園の庭園の草木はまだ花をつけず、新入生が訪れるのを待っていた。
 新しい日常と、美しい青春と――そして時には、お腹を壊した少女たちの恥ずかしい物語が、この場所で繰り広げられていくのだろう。

ぴーぴーMate Episode.4
「飴色の天罰」 Fine.




キャラクター紹介
三崎 真琳 (みさき まりん)
「えー、恥ずかしい~! あたしそんなとこ見られたら生きていけな~い」
12歳 西調布市立若葉台小学校6年1組
140.5cm 41.2kg 71-52-73 茶色髪ツインテール
ぴーぴー属性:食あたり(重度) 持続性下痢 全量おもらし
 目立ちたがり屋で自分が中心にいないと気がすまない少女。自分より目立つ子や男子に人気がある子を標的にして、恥ずかしい噂を流して追い落とすという陰湿なやり口を用いる。彼女のことをよく思わない者も多いが、自分が標的にされるのを恐れて口をつぐんでしまう子がほとんどである。地元の名士である医師の一人娘で何不自由なく育ったため、自分の欲しいものは何でも手に入ると思っている。
 自制の効かない性格のため偏食で食生活のバランスは悪く、胃腸も荒れ気味である。食あたりを起こすと猛烈な下痢が長期間続き、また一度漏らし始めると我慢が効かなくなって全部漏らしてしまう。
 中学校は明翠学園を受験したが壊滅的に学力が足りず不合格となる。仕方なく公立の若葉台中学校に進学し、高等部からの編入を狙うが中学受験の時の失敗から何も反省しておらずまた完敗に終わる。父のコネで晶英学園にねじ込んでもらい、復讐の機をうかがっているという。

1回目 07:11:32-07:16:43 5m11s 起床時 自宅1Fトイレ(洋式) 下痢便 392g
2回目 09:33:45-09:36:12 2m27s 1時間目授業中 若葉台小学校6年1組教室 液状便 おもらし286+0g
3回目 09:39:22-09:51:23 12m1s 1時間目授業中 若葉台小学校6年女子トイレ 水状便 おもらし481+0g
4回目 10:12:15-10:22:44 10m29s 2時間目授業中 保健室横トイレ(洋式) 水状便 便器外121+332g
5回目 10:26:15-10:35:21 9m6s 2時間目授業中 保健室横トイレ前 水状便 おもらし351+0g
6回目 11:05:22-11:09:31 4m9s 早退中 公園共用トイレ(和式) 水状便 便器外151+412g
7回目 11:13:23-11:17:15 3m52s 帰宅後 自宅1Fトイレ前(洋式) 水状便 おもらし632+0g
8回目 12:12:11-12:34:51 22m40s 帰宅後 自宅2Fトイレ(洋式) 水状便 ちびり13+便器外52+440g
9回目 13:12:42-13:16:22 3m40s 休息中 自宅2Fトイレ(洋式) 水状便 おもらし372+0g
10回目 14:01:23-14:09:12 7m49s 休息中 自宅2Fトイレ(洋式) 水状便 便器外131+412g
11回目 14:55:22-15:10:13 14m51s 休息中 自宅2Fトイレ(洋式) 水状便 おもらし151+401g
12回目 15:45:28-15:49:12 3m44s 休息中 自室 水状便 おもらし235+0g
13回目 16:32:23-16:39:17 6m54s 休息中 自宅2Fトイレ(洋式) 水状便 552g
14回目 17:25:12-17:30:12 5m0s 診察中 三崎内科医院トイレ(和式) 水状便 ちびり12+便器外202+355g
15回目 18:12:45-18:18:32 5m47s 休息中 自宅2Fトイレ(洋式) 水状便 0g
16回目 19:31:51-19:36:16 4m25s 夕食中 自宅1Fトイレ(洋式) 水状便 ちびり31+481g
17回目 20:45:12-20:51:27 6m15s 入浴中 自宅浴室洗い場 水状便トイレ以外排泄 631g
18回目 21:32:13-21:37:51 5m38s 休息中 自宅2Fトイレ(洋式) 水状便 451g
19回目 22:12:31-22:17:51 5m20s 休息中 自宅2Fトイレ(洋式) 水状便 おもらし514+31g
20回目 22:35:12-22:40:12 5m0s 後始末中 自宅浴室洗い場 水状便トイレ以外排泄 441g
21回目 23:12:10-23:20:05 7m55s 就寝中 自宅2Fトイレ(洋式) 水状便 362g
22回目 23:50:01-23:58:21 8m20s 就寝中 自宅2Fトイレ前(洋式) 水状便 おもらし612+0g



北野 結希 (きたの ゆき)
「ピアノだけじゃなくて、お勉強も頑張らないと……」
11歳 西調布市立若葉台小学校6年1組 黒髪横結び
身長129.1cm 体重:30.8kg 3サイズ:62-46-65
ぴーぴー属性:液状便(-85) 大量排泄 冷え冷え(重度) 神経性下痢(重度) おもらし体質(軽度) 腹痛悪化 不幸 不幸中の幸い
 大人しく人見知りな性格の少女。小さい頃からピアノを習っており天才的な演奏技術を持つ。5年生の時の発表会で激しい下痢を我慢しきれず演奏を中断してしまった失敗で深く傷ついたが、私立中学校の見学で出会った優しい少女のおかげで立ち直ることができ、その中学校に進学するために勉強をがんばっている。
 非常にお腹が弱く、お腹を冷やすと強烈な腹痛を伴う激しい下痢になって何度も水下痢を繰り返してしまう体質。さらにトイレに関しては異常なほど運が悪く、行列していたり故障していたりでなかなかトイレに入ることができず漏らしてしまうことも多い。
 中学校は念願の明翠学園に進学し、七海と再会を果たした。都内の有名なピアノ教室に通って、小学生時代よりもさらに高いレベルで技術を磨いている。

1回目 03:15:25-03:20:01 4m36s 就寝中 自宅2Fトイレ(洋式) 水状便 ちびり15+282g
2回目 05:12:52-05:18:24 5m32s 就寝中 自宅2Fトイレ(洋式) 水状便 312g
3回目 05:51:24-05:54:51 3m27s 就寝中 自宅2Fトイレ(洋式) 水状便 251g
4回目 06:35:12-06:42:12 7m0s 就寝中 自宅2Fトイレ(洋式) 水状便 便器外50+441g
5回目 07:33:25-07:51:02 17m37s 起床時 自宅2Fトイレ(洋式) 水状便 おもらし162+415g
6回目 08:35:25-09:03:12 27m47s シャワー後 自宅1Fトイレ(洋式) 水状便 516g
7回目 09:25:16-09:48:44 23m28s 休息中 自宅2Fトイレ(洋式) 水状便 ちびり8+424g
8回目 10:15:16-11:02:33 47m17s 休息中 自宅2Fトイレ(洋式) 水状便 ちびり13+615g
9回目 11:03:15-11:30:52 27m37s 休息中 自宅2Fトイレ(洋式) 水状便 413g
10回目 11:41:22-11:43:10 1m48s 小児科到着直後 若葉小児科医院女子トイレ前(おむつ) 水状便 おもらし261+0g
11回目 11:46:51-11:55:22 8m31s 小児科到着直後 若葉小児科医院男子トイレ(洋式) 水状便 332g
12回目 12:15:15-12:19:41 4m26s 検便 若葉小児科医院処置室ポータブルトイレ(洋式) 水状便 382g
13回目 12:50:15-12:56:41 6m26s 診察後 コンビニトイレ前(おむつ) 水状便 おもらし613+0g
14回目 13:01:22-13:07:12 5m50s 帰宅中 自家用車内(おむつ) 水状便 おもらし286+0g
15回目 13:09:51-13:46:45 36m54s 帰宅後 自宅1Fトイレ(洋式) 水状便 おもらし165+553g
16回目 13:50:15-13:53:51 3m36s シャワー中 自宅浴室洗い場(洋式) 水状便トイレ以外排泄 ちびり31+481g
17回目 14:22:41-14:48:51 26m10s 休息中 自宅2Fトイレ(洋式) 水状便 451g
18回目 15:03:12-15:38:15 35m3s 休息中 自宅2Fトイレ(洋式) 水状便 685g
19回目 17:02:15-17:05:26 3m11s 休息中 自室ベッド上(おむつ) 水状便 おもらし351+0g
20回目 17:07:15-17:21:51 14m36s 後始末前 自宅1Fトイレ(洋式) 水状便 おもらし55+313g
21回目 18:31:12-18:47:12 16m0s 休息中 自宅2Fトイレ(洋式) 水状便 362g
22回目 20:13:22-20:33:13 19m51s 休息中 自宅2Fトイレ(洋式) 水状便 524g
23回目 21:21:15-21:29:12 7m57s 休息中 自宅2Fトイレ前(おむつ) 水状便 おもらし284+0g
24回目 22:31:41-22:44:13 12m32s 就寝中 自宅2Fトイレ(洋式) 水状便 412g
25回目 23:41:12-23:58:12 17m0s 就寝中 自宅2Fトイレ(洋式) 水状便 ちびり10+433g



泉 菜緒 (いずみ なお)
「さっきの問題? うん、いいよ、教えてあげる」
11歳 西調布市立若葉台小学校6年1組
140.2cm 36.6kg 70-50-72 黒髪ロング 眼鏡
ぴーぴー属性:水状便(-90) 黄色便 ちびり体質 便意再発 乳製品不耐症
 結希の同級生。長い黒髪とまじめそうな眼鏡が特徴の女の子。見た目通りお勉強が得意。それを鼻にかけることはなく誰とでも仲良くわからないことは教えてあげる穏やかな性格。大人しく内気な性格で男子とはほとんど話さないが、少女漫画や恋愛小説などは好きで密かに素敵な恋に憧れている。
 お腹がかなり弱く、特に牛乳を飲むと激しく下してしまう。しかし真面目な性格から給食を残すことができず毎日牛乳を全部飲んでおり、そのため午後の授業から下校時にかけて猛烈な下痢と戦っている。漏らすことは少ないが無傷で済むことも少なく、高確率でパンツにちびってしまう。パンツが見えないよう長いスカートを好んで履いている。
 中学校は結希と同じ明翠学園に進学し、学年トップクラスの優秀な成績を収めている。

1回目 06:10:12-06:34:16 24m4s 起床後 自宅トイレ(洋式) 水状便 361g
2回目 08:03:12-08:09:55 6m43s 登校後 若葉台小学校6年女子トイレ(和式) 水状便 411g
3回目 08:11:22-08:20:31 9m9s 登校後 若葉台小学校6年女子トイレ(和式) 水状便 335g
4回目 08:20:58-08:30:55 9m57s 登校後 若葉台小学校6年女子トイレ(和式) 水状便 381g
5回目 08:50:55-09:16:14 25m19s 1時間目授業中 若葉台小学校6年女子トイレ(和式) 水状便 おもらし224+517g
6回目 10:24:00-10:39:22 15m22s 2時間目授業中 保健室横トイレ(洋式) 水状便 481g
7回目 11:32:18-11:48:15 15m57s 診察待ち 若葉小児科医院女子トイレ(洋式) 水状便 394g
8回目 12:14:15-12:21:22 7m7s 検便 若葉小児科医院処置室ポータブルトイレ(洋式) 水状便 252g
9回目 12:23:23-12:28:15 4m52s 診察待ち 若葉小児科医院女子トイレ(洋式) 水状便 315g
10回目 14:12:00-14:31:22 19m22s 帰宅後 自宅トイレ(洋式) 水状便 おもらし212+161g
11回目 16:13:41-16:34:16 20m35s 休息中 自宅トイレ(洋式) 水状便 615g
12回目 16:34:55-16:44:10 9m15s 休息中 自宅トイレ(洋式) 水状便 302g
13回目 18:01:51-18:20:13 18m22s 休息中 自宅トイレ(洋式) 水状便 567g
14回目 19:22:12-19:33:15 11m3s 夕食中 自宅トイレ(洋式) 水状便 ちびり25+518g
15回目 20:55:22-21:21:51 26m29s 入浴後 自宅トイレ(洋式) 水状便 735g
16回目 23:15:51-23:21:14 5m23s 就寝中 自宅トイレ(洋式) 水状便 382g
17回目 23:22:10-23:30:16 8m6s 就寝中 自宅トイレ(洋式) 水状便 ちびり36+294g



笹谷 詩乃 (ささや しの)
「私、図書室で読みたい本があるから…………」
11歳 西調布市立若葉台小学校6年1組
136.3cm 37.5kg 69-52-69 緑髪セミロング
ぴーぴー属性:下痢便(-70) 冷え冷え(軽度) 爆音おなら
 学校で結希と仲が良いおとなしい少女。灰色の髪をショートカットにしている。休み時間はいつも図書室で本を読んでいる。
 お腹はゆるめで、夏場に冷房の効いた図書室にいるとお腹を下してしまい、静かな図書室におならの音を響かせてしまうことがある。
 普段は口数が少ないが、母が警察官で厳しく育てられたため芯の強い性格。怒ると怖い。
 小学校卒業後は星雅女子学院に進学し、法学部に進んで警察官になることを目指している。

1回目 07:21:12-07:28:15 7m3s 起床後 自宅トイレ(洋式) 水状便 261g
2回目 09:39:33-09:48:11 8m38s 1時間目授業中 若葉台小学校6年女子トイレ(和式) 水状便 556g
3回目 10:32:15-10:48:51 16m36s 2時間目授業中 若葉台小学校6年女子トイレ(和式) 水状便 416g
4回目 11:31:22-11:48:41 17m19s 3時間目授業中 保健室横トイレ(和式) 水状便 551g
5回目 12:48:11-12:58:22 10m11s 受診前 コンビニトイレ(洋式) 水状便 ちびり18+410g
6回目 13:52:12-14:01:22 9m10s 検便 若葉小児科医院処置室ポータブルトイレ(洋式) 水状便 ちびり41+便器外65+674g
7回目 14:42:15-14:49:12 6m57s 帰宅中 公園共用トイレ(洋式) 水状便 ちびり15+383g
8回目 15:33:22-15:38:30 5m8s 帰宅後 自宅トイレ(洋式) 水状便 便器外81+285g
9回目 17:12:51-17:28:15 15m24s 休息中 自宅トイレ(洋式) 水状便 512g
10回目 18:44:21-18:51:14 6m53s 休息中 自宅トイレ(洋式) 水状便 318g
11回目 20:12:12-20:31:22 19m10s 休息中 自宅トイレ(洋式) 水状便 556g
12回目 22:05:16-22:15:22 10m6s 就寝中 自宅トイレ(洋式) 水状便 おもらし165+便器外25+365g
13回目 23:43:16-23:51:56 8m40s 就寝中 自宅トイレ(洋式) 水状便 401g



山南 綾夏 (やまなみ あやか)
「こんなに練習してるのに……どうして、あの子の方が……」
11歳 西調布市立若葉台小学校6年1組
134.8cm 34.8kg 66-49-68 紫髪三つ編み
ぴーぴー属性:軟便(-55) 神経性下痢(軽度) 長時間排泄 便意突発
 ピアノを習っている結希の同級生。控えめな性格だが嫉妬心が強く、一生懸命練習しているにも関わらず自分よりも遥かに上手な結希に嫉妬している。
 ストレスを感じるといきなり急激な下痢に襲われることがあり、出し切るのにかなりの時間を要してしまう。
 卒業後はそのまま公立の若葉台中学校に進学し、結希に実力で勝つために必死に努力を重ねている。

川原 拓也
「……大丈夫? 保健室まで歩ける? あ、それとも先にトイレに……?」
12歳 西調布市立若葉台小学校6年1組
142cm 39kg 紫髪短髪
 スポーツ万能の爽やかな少年。地域のサッカークラブに通っている。ミッドフィールダーとして攻守に活躍するが自らシュートを決めるよりもアシストでチャンスを作ることを好む。心優しい性格で困った人を助けることに喜びを感じる性格。クラスでは保健委員を務めている。
 なぜか周囲の女子がお腹を下しやすくなる不思議な星のもとに生まれついており、彼の隣の席に座った子は高確率で「保健室に行ってきます」といって彼に付き添われながら教室を出てすぐにトイレに駆け込んでいる。ただ、それをからかったりしないことは彼の美徳でありしっかりと少女たちの秘密を守ってあげている。4つ下の妹は非常にお腹が弱く毎日のように水状便を漏らしてしまっているため、お漏らしの後始末をしてあげるのにも慣れている。
 中学校は結希と同じ明翠学園に進学し、幼馴染であった七海と再会を果たす。



あとがき

 「雪色の音符」の後日談的な内容の作品です。同作品中では、ウニ体さんが描かれた素晴らしく魅力的な結希ちゃんにプレッシャーをかける舞台装置としていじめっ子の三崎真琳ちゃんを設定しました。とことん悪役として、トイレの恥ずかしい失敗をあげつらってやりたい放題攻撃するフリーダムなキャラにしましたが悪役らしさが受けたのか予想以上に人気が出てしまい、「次回はぜひ真琳ちゃんに痛い目に遭ってほしい」の声が多かったため期待に応えて書いたものです。
 ただ難点としては性格として作者の好みからかけ離れていることで、それで水下痢我慢お漏らししてもあまり魅力は感じない、ということが実際に書いてみてわかりました。基本的にうちの作品は私が大好きな内気でお腹の弱い可哀想な女の子がひたすら下痢をするものばかりなのですが、マンネリでもそれが書いていて一番楽しいというということを再確認できたのは収穫でした。キャラの好みが合わないのであまり筆が乗らなかったのですが、つぼみシリーズでもあった属性外のキャラを書いてどれくらい楽しんでいただけるのか、というのは気になるところです。
 自分で興奮する排泄シーンにすることは途中から断念したので、今回は習作として「フラグ建築実習」とすることにしました。真琳ちゃんが痛い目に遭う流れを徹底的に自業自得な展開にしようということで、様々なフラグを立ててはすべて回収してお漏らしに至るという流れです。実際には回収するところから考えて前の方にフラグを仕込むという作り方をしました。一番楽しかったのはノロウィルスで漏らしちゃった奈緒ちゃんのパンツをわざわざ触ってその後スマホにウィルスを移すフラグです。
 真琳ちゃんだけでは個人的に物足りないのでつかみと締めで結希ちゃんにも活躍してもらいました。お腹を冷やしただけなのにノロウィルスにかかってた3人より排泄回数が多いのが彼女のぴーぴー性能の高さを示しています。また、真琳ちゃん自業自得展開で感染性胃腸炎を扱ったので真琳ちゃんと合わなそうな陰キャ仲間として前回名前だけ出た詩乃ちゃんと、今回初登場の優等生の菜緒ちゃんにもノロウィルスに感染してもらって激しい水下痢になってもらうことにしました。排泄回数をがんばって作ってみたので数字だけでも楽しんでいただけると嬉しいです。
 これでそろそろぴーぴーMateが本編に入れるかな、というところまで来ましたので、本番のおもらしイベントをしっかり描けるようにがんばっていきたいです。


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